今日は2022年の大みそか。皆さんはどんな1年でしたか?健康に1年を過ごした方もいれば、大きな病気を患った方もいらっしゃるかもしれません。
今年1年間の医療費の合計が10万円を超えている場合は、「医療費控除」が適用となり、確定申告をすれば支払った医療費の一部が還付されます。今回はなるべくカンタンに分かり易くいくら還付されるのか計算する方法をお伝えしたいと思います。
そもそも「医療費」ってどこまで含まれるの?
医療費控除の対象は以下の通りです。本人の支払い分に加えて家族の下記費用も対象となります。
- 病院や歯科医院での治療費、薬代
- 通院の際の交通費(電車・バス等の公共交通機関。自家用車で通院した場合のガソリン代、駐車料金等は除外。タクシー利用は緊急性・必要性が認められるもの以外は除外)
- 介護保険等制度を使った時のサービスの自己負担費用
医療費控除の計算式
医療費控除の計算式は以下の通りです。
医療費控除=実際に支払った医療費の合計ー保険金などで補填される金額ー10万円※
※ただし総所得金額が200万円未満の場合は「総所得金額x5%」で計算
上記の計算式で算出された金額が所得から控除、つまり「引かれる」わけです。
その分所得が「減り」ますから、支払う税金も少なくなる、という仕組みです。
実際に還付額を計算してみよう!
ではAさん(課税所得500万円・今年の医療費80万円・医療保険からの保険金10万円)の医療費控除による還付額を計算していきましょう。
①まず医療費控除額を算出
80万円(医療費総計)ー10万円(補填額)ー10万円=60万円
控除額は「60万円」となります。
②次に「所得税率」を確認
Aさんの課税所得は500万円ですので、所得税率は「20%」となります
③還付金額を計算
Aさんの医療費控除額は先に解散した通り「60万円」ですので、下記の計算式で還付金額が求められます。
60万円x20%=12万円
このようにBさんは医療費控除により12万円が支払った医療費から還付されることが分かります。
所得によって還付額は変わります
使った医療費が同じでも所得によって還付額は変化します。
Bさん(課税所得950万)の場合は医療費控除額はAさんと同じく60万円ですが、所得税率が「33%」になるため還付額は「60万円x33%=198,000円」になりますし、Cさん(課税所得130万円)の場合は控除額が「80万円ー10万円ー6万5千円(課税所得が200万未満の為130万円x5%で計算)=635000円」となり、還付額は「635000円x5%=31,750円」となります。
このように医療費控除によって自分はどれくらい還付されるのか、一度計算してみてはいかがでしょうか?