先日、高校生の金融教育の授業を担当する機会がありました。テーマは「入門 相続と贈与」。相続や贈与なんて(おそらく)考えたこともない18歳前後の高校生を対象にこのテーマを語る、というのは中々貴重な体験でした。ただそうやって授業を行ううちに「これって大人向けのコンテンツとしても面白いかも」と思い始めました。

特に私が専門とする「60歳前後の会社員」にとっても、そろそろ気になるテーマではないかと思います。でも果たしてどれだけの人が正しい知識を持ち合わせているのか。考えるとちょっと疑問だなー、とも思います。

そこで当ブログでは高校生にも理解できる、相続や贈与の入門編として「初歩の初歩」からお話をしていきたいと考えます。相続や贈与が気になってはいる。でもどこから手を付けていいのか皆目見当もつかない・・・というアラ還サラリーマンの一助になれば幸いです。

「相続」とは亡くなった人から財産を引き継ぐこと

相続を一言であらわすと、「亡くなった人から、財産を受け継ぐこと」です。つまり「相続」は誰の身にも関わりのあることなのです。ですから「他人事」ではなく「自分事」して捉えていただきたいのです。財産の多寡は関係ありません。相続税が掛かるとか、掛からない、とかいう問題でもないのです。

財産は「プラスの財産」だけではない

前段で相続とは「亡くなった人から財産を受け継ぐこと」と書きました。それではここでいう「財産」について考えてみましょう。

財産、というワードには「プラス」のイメージがありますよね。預貯金、不動産(土地・家)、株式、自動車などがイメージされると思います。

ところが相続で使う「財産」という言葉にはプラスだけではなく「マイナスの財産」も含まれるのです。

「マイナスの財産」は主なものに、借金、住宅ローンの残債、クレジットカードの支払い残高、未払いの税金などがあります。

個人から財産を相続すると、基本的には「プラスの財産」と「マイナスの財産」を合わせてすべて「相続」することになります。

プラスの財産>マイナスの財産、ならいいのです。しかし、プラスの財産<マイナスの財産、だった場合、相続人は個人の借金も引き継ぐことになり返済義務が生じるのです。では相続人は必ず個人の借金も受け継がねばならないのでしょうか?

借金を相続しない手段「相続放棄」

そんなことはありません。「相続放棄」という手段があります。これは「相続の権利自体」を放棄し、財産を一切引き継がない事になります。マイナスの財産だけではなくプラスの財産も引き継ぎません。

この「相続放棄」については、次回詳しくお話したいと思います。

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