昨日、「ある高齢者の家計・ケーススタディ」というFP向けの勉強会に参加しました。講師自身が90歳代の母親の介護と相続をおこなった体験から考えたこと、というテーマで非常に興味深いお話でした。

現役世代にとって親の介護についての不安は皆さんお持ちだと思います。沢山ある不安のひとつが「費用はいったいいくらぐらいかかるのだろう」という事ではないでしょうか?

介護はゴールが見えません。人によってその期間も異なります。「先が見えない不安」はストレスが高いものです。こういった不安解消の一助として「実際に体験した人の話を聞く」ということは非常に有益です。今回の勉強会に参加して強く感じました。 

勉強会の詳細につきましては割愛しますが、いくつか印象的なフレーズがあったので紹介したいと思います。

高齢者はそれほどお金を使わない

一番印象的だったフレーズは「高齢者はそれほどお金を使わない」というものです。

「そもそもお金を使う体力がない」「本を買って読みたくても目が悪くなってしまって読めない」「食事も堅いものは食べれないので、ごはんとみそ汁・納豆があれば十分」「新しい電化製品を買っても使いかたが分からない」等々。「なるほどな」と思う事ばかりでした。これではお金を使うことはあまりな無いように感じられます。

なにより一番響いたのは「今まで通りのことができる、ということが生きがいになっている」というフレーズです。新しいものを買ったり、新しいことを始めることより「今まで通りのことができる」ということが生きるモチベーションになるのですね。、ある意味「目からうろこ」でした。われわれFPが高齢期のライフプランを考えるときとても大事なポイントになると思います。

自分でできることはできる限り自分で

「できる限り自分でできることは自分でやっていた」というフレーズも印象深かったですね。「自分でできる」ということが高齢者にとっての幸せなのだ、と改めて教えられました。買い物ひとつとっても自分で外にでて、歩いて店に行って、ということが生きるためのモチベーションになるのです。足や膝のリハビリさえも生きる目標になる、とのことでした。

遺族厚生年金は最強?

遺族厚生年金の一番の強みは「非課税」であるということ。老齢年金が課税対象になるのとは大きく異なります。もし収入の全て、またはほとんどが「遺族厚生年金」であれば「非課税世帯」として様々な公的支援や補助金を受ける資格を得ることが多くあります。健康保険料や介護保険料も低額となります。医療費や介護費の自己負担も1割となり、高額医療費の上限も低く設定されています。

高齢者は高齢期の住処を早く決める事が大切

この勉強会の講師が自分の体験から感じた事としてお話されたのが、「高齢期は自宅を処分して自分に合った介護を受けられる施設に移ることが理想ではないのか」との感想でした。まあ、人それぞれ考え方は違うと思いますが、介護する側とされる側の双方がなるべく幸せに、穏やかに生活を送るためにはある意味両者の「妥協」が必要なのかもしれません。

私自身は既に両親は他界しており、二人とも介護らしい介護をすることもなかったので(父は最期は回復の見込みが無く、病院からホスピスに移りそこで看取られましたが。でもとてもいい施設で、残された家族はとても満足していますし、父もそうだったと思います)自分が介護を受ける状態になった場合の事として深く考えさせられました。私が先に逝くか、妻が先かは当然予測できませんが、どちらにしろ一人になったら自宅は処分してお金に換えた上で、親は高齢者向けの施設なり住宅に移る、という選択が子供たちに負担をかけず、穏やかに最晩年を送ることができるのかな、と考えた次第です。

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